心を映し出す鏡のように

 医療の仕事をするからには、患者との関わりが多いため患者が健康になってほしいという想いを込めた笑顔を心がける方は少なくないでしょう。笑顔とは、その笑顔を見た方に対して挫けずに頑張ってほしいというエールを送っていることに等しいのであり、笑顔を貰うことで生きることに前向きになった患者がいても珍しくないと思うのです。笑顔は無償のサービスとして、古くから相手をもてなすのに活用されてきたものであることがうかがえてきて、笑顔こそが相手を良い気持ちにさせていく上で必要なものだと考えている方がいても不思議ではないのです。医療の現場においても、無事に退院することになる患者に対して想いを込めた笑顔を見せていくことがあるのではないでしょうか。
 医療の現場において、患者が命の危機に陥っている状況で、自分に何ができるのだろうかと打ちひしがれていく方がおられるでしょう。患者にできることは全部した上で、ただ患者の命が尽きるのを待つのも許されることではないという気持ちになるでしょう。患者との関わりによって自分が今まで抱いていた生に対する根本を正してくれたという気持ちから患者に対して笑顔を見せていき、あなたに会えて良かったです、という想いを込めたまなざしを患者に向けていくのです。